こんにちは、プレックス コーポレートエンジニアチームの石塚です。
はじめに
みなさんは「コーポレートエンジニア」という単語を聞いたことがあるでしょうか? 情シスや社内SEのようなイメージを持たれる方が多いかと思いますが、わざわざ別の単語を用いて表現しているからには、若干違うニュアンスが込められているはずです。
プレックスにおいても2022年中頃からコーポレートエンジニアというポジションをオープンし、採用を進めてきました。 その際、候補者やエージェントの方にコーポレートエンジニアのニュアンスが間違って伝わっていることが少なからずあり、今回のエントリーを書いてみようと思いました。 本ブログでは、他社のコーポレートエンジニアの事例を見ていった後に、プレックスにおけるコーポレートエンジニアの定義や実際に直近で取り組んでいる課題、技術スタックをご紹介します。
他社のコーポレートエンジニア事例
SmartNews
2017年からCorporate Engineering Teamが設立されているSmartNews。Corporate Engineeringは世界的には割とメジャーなポジションらしく、海外展開をされているからこそ、こんなにも早くこの領域への投資ができているのかと思います。
ミッションは、会社をhackすることで、会社全体の業務効率化や、改善活動をエンジニアリング的手法を用いて実施する組織となっています。
メルカリ
メルカリのコーポレート・エンジニアリングチームは、お客さまにサービスを届ける側である、ともに働く仲間にフォーカスし、「最高の従業員体験(Employee Experience)」を実現するというミッションを掲げています。
チームメンバーも2019年時点で40名と多くのメンバーが在籍しており、テクニカルサポートのようないわゆる情シスのような役割を担う「IT Service」チームから、社内プロダクトの開発を行う「Corporates Product」チームまで幅広い役割を持った組織になっています。
SmartHR
SmartHRのコーポレートエンジニアは、社内の課題をプログラミング技術で解決する役割を担っており、社内システムの導入・設計や社内システム開発がメインの業務となっています。
ヘルプデスクやオンボーディングを行うコーポレートITチームとコーポレートエンジニアチームが分かれていることからも、通常の情シスや社内SEとは少し変わったポジションであることがわかります。
プレックスにおけるコーポレートエンジニア
これまで3社のコーポレートエンジニアの事例を見てきましたが、プレックスでは「オペレーションの効率化によって事業成長に貢献する」をミッションとし、社内の内製するシステムや導入するSaaSに関連する開発、運用を担当するチームと定義しています。
プレックスはインフラ産業において、人材紹介、ダイレクトリクルーティング、SaaS、M&A仲介など多様なソリューションを用いて業界の課題を解決している会社です。インフラ産業では、会社や担当者によってITリテラシーにばらつきがあるといった業界ならではの特徴があります。単純にSaaSなどのプロダクトを提供しても、それをお客様が使いこなして価値を得るためには多くのハードルがあるため、弊社ではテクノロジーの力だけではなく、人の力を駆使することも重要視しています。そういった理由から採用活動も積極的に進めており、直近では正社員だけで250名を超える組織規模になってきました。そのため、純粋なユーザー向けのプロダクト開発を進める以外にも、社内のオペレーションを効率化していくことへのニーズが高まっていき、コーポレートエンジニアチームを発足させることを決めました。
組織図的には総務部などのコーポレート部門ではなく、開発本部付けの組織になっています。そのせいか、情シスやテクニカルサポートといった役割よりは、社内プロダクトやSaaS拡張の開発といった業務がメインとなっています。 また、扱う技術もWeb開発における汎用的な技術がほとんどで、エンジニア全体の定例や勉強会など他プロダクトのエンジニアとの交流も盛んです。
直近で取り組んでいる課題
より弊社のコーポレートエンジニアについて具体的なイメージを持っていただくため、直近で取り組んでいる課題についても簡単に箇条書きでご紹介します。
- メンテナンスしづらいシステムの品質向上
- プレックスでは過去に業務委託やインターンのメンバーに構築してもらった社内システムやコードが存在し、技術スタックや品質にばらつきがあったり、適切な監視が実施されていないという問題がありました
- LINEチャットシステムの開発
- 事業部を横断したMA(Marketing Automation)ツールの開発
- CRMとして利用しているkintoneのカスタマイズやプラグインの開発
- kintoneのつらみの解消
- 既存のユーザー向けプロダクトが成長する中で全社的にデータ分析のニーズが高まっている
- 特に事業部間をまたいだデータの共有や活用の機運が高まっており、モダンデータスタックの構築を進めています
- Slack通知を社内のさまざまなシステムから実行していてAPI制限がかかる場合があり、中央集権的にAPIリクエストを管理したい
技術スタック
最後に技術スタックについても軽く紹介しておきます。 コーポレートエンジニアがメンテナンスするシステムは規模は小さいものが多いですが、数が多くなるといった特徴があるため、メンバーが複数のシステムをメンテナンスしていけるように、なるべく技術スタックは統一していくという方針を取っています。 RailsやNext.jsといった会社のユーザー向けプロダクトチームでも活用している技術を用いているため、他のチームからのサポートが受けられる、全社で技術的なナレッジをシェアできるといったメリットもあります。
- 言語
- Ruby
- Python
- TypeScript
- JavaScript
- 基本はTypeScriptを使っていますが、kintoneのプラグインやカスタマイズの開発にJavaScriptも使用しています
- フレームワーク
- Ruby on Rails
- Django
- Next.js
- インフラ
- テスト・CI/CD
- データ系ツール
- Redash
- Airbyte
- dbt
- Hightouch
- その他ツール
終わりに
今回のブログでは他社のコーポレートエンジニアの事例から、プレックスにおけるコーポレートエンジニアの定義、直近で取り組んでいる課題、技術スタックを紹介しました。 この記事を読んで、コーポレートエンジニアについての理解が深まり、興味を持ってもらうきっかけとなってもらえたら幸いです。
プレックスでは「オペレーションの効率化によって事業成長に貢献する」コーポレートエンジニアを募集しています。 少しでも興味をお持ちいただけたら、カジュアル面談でちょっと話を聞いてみたいなくらいの温度感でも大丈夫なので、下記のリンクから応募いただけると嬉しいです。