こんにちは、プレックスの石塚です。
今回は、7月16日から17日の2日間にわたって開催されたDeveloper eXperience Day 2024に参加してきたので、その感想をまとめたいと思います! Developer eXpericence DayはCTO協会が主催するイベントで、その名の通りテーマは開発者体験となっています。
印象に残ったセッションとその感想
簡単ではありますが、印象に残ったセッションを紹介して、感想をまとめたいと思います。
チーム安野が目指すデジタル民主主義
東京都知事選に出馬し、無所属・初出馬で5位の15万票を獲得された安野さんの発表です。都知事選が終わったばかりのこのタイミングでのイベント登壇ということで、安野さんの選挙で得た知見を世の中に還元したいという思いと主催者の本気度が伝わってきました。
発表では安野さんが15万票という成果を上げることができた仮説について、「デジタルテクノロジーを使って、双方向の選挙をできたからではないか」というお話がありました。多くの人から意見を吸い上げる仕組みやそれを議論して、取り入れて、反映するという作業を繰り返すことは政治のみならず組織運営でも通じるものがあると感じました。
またこのセッション以外でもプロダクト開発のエッセンスを組織作りに取り入れる発表などもあり、テクノロジーを使ったソフトウェアエンジニアリングのアプローチはさまざまな分野で通用するということを証明した出来事だったのではないかと思います。
さらに興味のある方は下記のnoteもぜひ読んでいただきたいです。 note.com
生成AI関連の発表
特定の発表ではなく恐縮ですが、今年の発表タイトルを見ても、生成AI系の発表が多く、自分が参加したセッションも14個中6個が生成AI関連のものでした。
以下は、自分が参加した生成AIに関連するセッションの一覧です。
- エンジニアの才能を最大限に引き出す Googleの生成AIが実現する開発生産性の向上
- 最先端の生成AIトレンドから先読みする これからの生成AIエンジニアに求められるスキルセット大解剖
- 脳力とAIのアラインメント
- Software EngineerのためのPrompt活用
- 生成AIと自動運転開発の舞台裏
- 生成AIに振り回された3か月間の成功と失敗
上記のセッションの中では、Googleのプロダクションコードの半分以上が生成AIによって書かれているという話や、生成AIによってライブラリを自動でアップデートしたりESLintのIgnoreを自動で解消するタスクに取り組んでいるといった話がありました。
ソフトウェアエンジニアとしていかにAIと付き合っていくかは改めて避けては通れないテーマだということ、組織としても個人としてもより真剣に生成AIに取り組んでいかなければならないということを実感しました。
まとめ
2日という短い期間でしたが、日頃の業務を離れて広く日本のソフトウェア業界全体を見渡すことができてとても有意義な2日間でした。
特にイベントを通じて最も実感できたことは、 「Software is eating the world」 の波が予想以上に大きく広がっていることでした。純粋なソフトウェアの開発から始まったIT産業ですが、ハードウェアや非IT産業のDXに広がり、今では政治や行政といった領域にも広がっていることを身を持って体感することができました。
我々プレックスもSaaSというソフトウェアを提供していますが、同時に人材紹介事業やM&A仲介事業といった非IT産業のDXにも取り組んでいます。宮坂副都知事の基調講演で行政は市場規模が大きく、まだまだITが未開拓の領域というお話がありましたが、それはプレックスが取り組むDXも同様です。
一見純粋なソフトウェア系のプロダクトと比較して面白みがないと思われてしまいがちな領域ですが、テクノロジーを活用して圧倒的に生産性の高い事業を生み出すというチャレンジは面白く、価値があると感じています。まだまだ日本ではそうした非ITの領域が巨大であり、プレックスの成功が日本の産業に対して大きなインパクトを与えられるようなモデルケースにしていきたいと思っています。
最後に、プレックスでは開発者体験を改善するソフトウェアエンジニアを募集しています。少しでも興味を持っていただけた方は業務委託や副業からでも、ぜひご応募いただけると幸いです。